Web制作会社の営業から、事業会社のEC・マーケティングに移りました。
Web業界の中では、よくある移動です。ただ、ネットで見かけるのはWebディレクターの視点の話がほとんどです。
営業から移った話はあまりないので、書いておきます。
受託の営業がやっていたこと
先に、前職で何をやっていたのかを書いておきます。
主にルート営業と、問い合わせがあった顧客への訪問です。新規のWebサイト制作と、既存顧客のカスタマイズやリニューアル。
初回ヒアリング、企画提案書と見積書の作成、クロージング。社内の制作部門との調整。公開後の保守運用管理。
3年で18サイトの制作案件を担当しました。
WordPressやカラーミーを使った構築で、公開後のカスタマイズはHTML・CSS・PHPを使って自分で対応。定期バックアップやバージョンアップもやっていました。
WebとSNSの広告代理も担当していて、出稿後の分析と改善提案レポートも作っていました。
つまり、肩書きは営業ですが、実態は営業とディレクションと保守を兵ねていた形です。
なぜ事業会社を選んだのか
通販部門にECサイト運営の仕事があった
正直に書くと、最初から「事業会社に行こう」と考えていたわけではありません。
見つけた求人が、地方の食品会社の通販部門でした。仕事の中にECサイトの運営が含まれていて、Webサイトの運営もやると書いてあった。
前職の経験がそのまま使えると思いました。これが応募の理由です。
同じWebでも、立ち位置が違う
受託と事業会社の違いは、当時の自分もなんとなく分かっていました。
受託は、他社のサイトを作って納める。事業会社は、自社のサイトを回して売上を作る。
この違いが実際にはどういうことなのかは、入ってから分かりました。
一番変わったのは「自分で仕事を取る焦り」がなくなったこと
これが、一番大きな変化でした。
受託の営業では、案件を取らないと仕事が始まりません。取れても、終わればまた次を探す。
このサイクルが、常に背中にありました。
いまは、自社の商品をどう魅力的に見せて売上を作るかを考える仕事です。売るものは決まっていて、それをどう届けるかを考える。
単純に、やっていて楽しいです。
この差は、当初は想像していませんでした。

受託と事業会社、仕事の中身はこう違う
受託は、納品がゴール
受託の仕事は、公開した時点で一区切りです。
もちろん保守は続きます。ただ、評価されるのは「納めたか」です。
公開後にそのサイトがどれだけ売上につながったかは、実はあまり見えません。見えても、次の案件が始まっています。
これは受託が悪いのではなく、ビジネスの形がそうなっているだけです。
事業会社は、公開がスタート
事業会社は逆です。
ページを公開して、そこから数字を見て、直して、また見る。この繰り返しです。
いまの担当は、自社ECと、楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピング。それにWeb広告の運用、アクセス解析、キャンペーンの企画、商品ページの改善です。
同じページを何度も直します。受託にいた頃は、この「何度も直す」部分を見ていませんでした。
作るのは一瞬で、回すのはずっとです。これは、移ってから一番実感したことです。
面接で評価されたのは、運営実績だった
この転職では、面接でWebサイトの運営実績とマーケティングの知見を高く評価してもらえました。
公務員から転職しようとして、50社以上落ちたときとは、手応えがまるで違いました。
違いははっきりしています。学歴も年齢も地域も変わっていない。話せる実務があったかどうかだけです。
具体的には、何サイトを担当したのか、どんな規模の顧客だったのか、広告はどう回していたのか、アクセス解析を見て何を提案したのか。
このあたりを具体的に話せるかどうかです。
入ってみて、ギャップはあったか
ここは拍子抜けすると思いますが、特にありませんでした。
周りは同年代が多く、気が合う同僚や先輩、上司がいます。非常に働きやすい環境です。
前職が連日24時過ぎまで働く会社だったので、その反動もあると思います。
給与は、極端に多いわけではありません。その代わり早く帰れます。その時間を副業に回せるようになりました。
このあたりの年収の話は、別の記事に書いています。

受託から事業会社へ移りたい人へ
受託から事業会社への移動は、受託での実務があれば現実的だと思います。
未経験からいきなり事業会社のWeb担当になるのは、かなり難しい。人数が少なく、教える余裕がないことが多いからです。
逆に、受託で1年で2年でも回していれば、事業会社から見ると十分に即戦力です。
準備するなら、3つだけ。
1. 担当したサイトの件数と内容を書き出す
何を、何件、どこまで担当したか。ヒアリングから保守まで見ているなら、それを全部書く。
2. 数字を見ていた証拠を作る
事業会社が一番知りたいのはここです。アクセス解析を見て何を変えたのか。小さな例で構いません。
3. 営業経験を隠さない
営業からの移動だと、スキル面で弱いと思いがちです。でも、社内の制作チームと顧客の間を調整してきた経験は、事業会社でそのまま使います。外注先を管理する場面が必ずあるからです。
マーケティング・クリエイティブ職を専門に扱うところ
受託から事業会社へ移るとき、職種の理解がある相手かどうかで話の早さが変わります。
「Webディレクター」「ECマーケティング」と言って通じない相手だと、説明だけで面談が終わります。私は求人票の職種名がバラバラなことに苦労しました。
専門で扱っているところなら、そこは飛ばせます。
- 年齢制限なし
- 全国から申込可
- マーケ・クリエイティブ職特化
広告・マーケティング・クリエイティブ職を専門に扱っている人材紹介です。拠点は東京・大阪・名古屋・福岡。職種を理解している相手のほうが話が早いので、Web・マーケ系で動くならここは見ておいて損はないと思います。ただし未経験からの入り口としては向きません。
※いずれも無料です。私自身はこれらを利用していません(私が使ったのはリクルートエージェントです)。条件で選べるように並べています。登録しても、必ず転職しなければいけないわけではありません。

