高卒の公務員が民間に転職したら、学歴で不利になるのか。
私は工業系の高校を出て市役所に入り、9年勤めてから2回転職しました。大学には行っていません。
結論から書くと、1回目の転職ではかなり厳しく、2回目ではほとんど関係ありませんでした。
何が違ったのかを、ごまかさずに書きます。
結論:不利になる場面はあるが、決定打ではなかった
先に結論を書きます。
学歴で弾かれる場面は、確かにあります。とくに応募の入り口です。
ただ、私が1回目の転職で50社以上落ちた一番の理由は、学歴ではなく未経験だったことだと思っています。
そして2回目の転職では、学歴の話はほとんど出ませんでした。
つまり、高卒が不利になるのは、他に見せるものがないときだけです。
1回目の転職は、かなり厳しかった
50社以上から不採用をもらった
市役所を9年勤めて、Web業界を目指しました。
「9年も働いたんだから、ある程度は評価されるだろう」と思っていました。
結果は、50社以上から不採用です。
三社目くらいまでは「相性が悪かった」と思えます。十社を超えると、自分の見立てが違うと認めるしかなくなります。
ただ、落ちた理由は学歴だけではない
ここは、正確に書いておきたいところです。
当時の私は、高卒で、民間未経験で、希望業界の実務経験がゼロでした。
この3つが同時に揃っています。どれが決定的だったのかは、応募する側には分かりません。
ただ、こういうことはありました。
応募要件に「大卒以上」とある求人は、存在します。ここで手が止まる人は多いと思います。私もそうでした。
逆に「学歴不問」「未経験可」の求人では、学歴の話は一度も出ませんでした。
学歴は、入れる求人の母数を減らします。でも、入れた先での合否を決めてはいませんでした。
この区別は、当時はついていませんでした。落ちると、全部学歴のせいに思えてくるんです。

2回目の転職では、ほぼ関係なかった
見られたのは実績だった
Webコンサル会社で3年働いたあと、もう一度転職しました。
このときの面接で聞かれたのは、どんなサイトを何件担当したのか、広告をどう回していたのか、アクセス解析をどう使っていたのかでした。
学歴の話は、出ませんでした。
結果として、Webサイトの運営実績とマーケティングの知見を高く評価してもらえました。
1回目の転職との差は、はっきりしています。学歴は変わっていない。変わったのは、話せる実務があったかどうかだけです。
学歴が効く場面、効かない場面
2回の転職を通して、分かりやすく分かれました。
学歴が効く場面
応募要件に学歴が書いてある求人。新卒採用の延長線のようなポジション。大企業の総合職。ここは、残念ですが入口で止まります。
学歴が効かない場面
実務経験を見る求人。学歴不問・未経験可を掲げている求人。人手が足りていない現場。中小企業。
この2つは、同じ努力をしても結果が正反対になります。
だから、高卒で転職を考えるなら、頑張る場所を選ぶことが先です。

「大卒以上」は、思っていたほど壁ではなかった
これは、あとから知ったことです。
私は長いあいだ、「大卒以上」と書かれた求人は自分には無理だと思って、応募先から外していました。
転職エージェントに相談したとき、こう言われました。
転職なら、実績で評価されるので気にせず応募していい。
実際、その通りでした。
いま働いている会社の求人は、「大卒」の求人です。それでも、実績を評価されて入社しています。
考えてみれば当たり前で、新卒採用と中途採用では見ているものが違います。
新卒は職務経験がないので、学歴でふるいにかけるしかありません。中途は、実務経験を見れば済む。
だから中途の「大卒以上」は、絶対条件ではなく希望条件であることがあります。
もちろん、本当に外される求人もあります。応募して落ちることもある。
ただ、出す前から全部外していたのは、明らかにやりすぎでした。
1回目の転職で50社以上落ちたとき、私は落とされていただけではなく、自分でも候補を狭めていたのだと思います。
高卒で転職を考えているなら、ここだけは先に伝えておきたいです。学歴を理由に、自分で先に除外しないでください。
高卒が転職でやるべき3つのこと
1. 学歴の代わりになるものを作る
学歴は変えられません。変えられるのは、他に見せるものです。
私の場合は、市役所で働きながらやっていたブログとWordPressでした。
面接では、「URLを出してこれを作りましたと言えるもの」の強さを実感しました。話し方を工夫するより、現物があるほうが早いです。
規模は小さくて構いません。自分で始めて、自分で回したことがあるかどうかです。
2. 応募先を選ぶ
これは自分の反省です。
1回目の転職のとき、私は手当たり次第に応募していました。その中には、最初から通るはずのない求人が相当数含まれていたはずです。
50社中の何割かは、出す前から結果が決まっていたと思います。
応募要件を読む。学歴の記載があるなら避ける。これだけで、精神の消耗が全然違います。
3. 資格は「学歴の代替」ではなく「意思の証明」として使う
資格を取れば学歴を埋められる、という話を見かけます。
正直、そこまで単純ではありません。
ただ、働きながら取ったという事実は伝わります。私は2社目にいながら日商簿記2級を取りましたが、これは実際に面接で効いています。
資格そのものより、忙しい中で準備したという部分が見られます。
高卒でも、実務ができれば逆転する
いまは地方の食品会社で、通販とマーケティングを担当しています。
高卒です。そして、そのことを意識する場面は、いまの職場ではほぼありません。
9年前の自分に伝えるなら、こう言います。
学歴で悩む時間があるなら、何か一つ作ったほうが早い。
高卒・未経験で転職を考えている人へ
最後に、実用的な話をしておきます。
一人で求人を探すと、先に書いた「出す前から結果が決まっている応募」を重ねてしまいがちです。
私はこれをやって、余計に自信をなくしました。
エージェントを使う場合、対象年齢と対象地域がサービスごとに決まっているので、そこだけは先に確かめてください。対象外のサービスに登録しても、時間を使うだけになります。
どのサービスを使うにしても、学歴を隠す必要はありません。隠しても必ず出ますし、高卒を前提に探したほうが、結果的に早いです。
高卒を対象だと書いているサービス
求人票の「大卒以上」で手が止まる人は多いと思います。私もそうでした。
ただ、この記事に書いたとおり、実際に「大卒以上」の求人に実績で通っています。
それでも最初の一歩が重いなら、最初から高卒を対象だと書いているところに相談するのが早いです。学歴の説明から始めなくて済みます。
- 18〜28歳
- 全国対応・オンライン面談可
- 高卒・中退・既卒OK
名前のとおり第二新卒向けですが、高卒・中退を対象だと明記している数少ないサービスです。オンライン面談で完結するので、地方に住んだままでも使えます。ただし29歳以上は対象外です。
- 18〜35歳
- 対象地域 12都府県
- 未経験OK・書類選考なし
書類選考なしで複数社と面接できる形式です。研修も無料。就職希望地域が東京・神奈川・埼玉・千葉・愛知・岐阜・三重・大阪・京都・兵庫・福岡・熊本のいずれかである必要があります。地方で働き続けたい人には合いません。
- 18〜29歳
- 全国対応
- 高卒以上
名前は第二新卒向けですが、在職中の転職希望者も対象です。最終学歴が高卒以上であれば使えます。地域の指定がないので、地方に住んだままで問題ありません。
29歳までです。
※いずれも無料です。私自身はこれらを利用していません(私が使ったのはリクルートエージェントです)。条件で選べるように並べています。登録しても、必ず転職しなければいけないわけではありません。

