市役所に9年いたうち、3年は市民課の窓口にいました。
住民票や戸籍を発行する、いわゆる「市役所の窓口」です。
運営者のプロフィールで、この3年間で見たものはあとの判断に影響している、と書いたまま中身を書いていませんでした。この記事で書きます。
結論:理不尽な対応は多くない。それでも、1年半で辞めたくなった
・窓口では、住民票や戸籍の発行を担当していた
・理不尽な要求は、週に1回あるかどうか。頻度としては多くない
・それでも1年半くらいで、頭を下げ続けるのがばかばかしく感じるようになった
・一方で、相手の心理を一歩引いて見る力は、窓口で身についた
窓口でやっていたこと
住民票と戸籍の発行
担当していたのは、住民票や戸籍の発行です。
引っ越し、結婚、相続、各種の手続き。住民票や戸籍が必要になる場面は、生活の中にいくらでもあります。市役所に来る人の多くが立ち寄る場所です。
窓口の裏では、個人情報を扱う
窓口の仕事は、カウンターでのやり取りだけではありません。裏側では、住民の個人情報を扱います。
地元の市役所なので、知っている人の情報を目にしてしまうこともあります。仕事で知ったことは、誰にも話せません。これは辞めたいまも同じです。公務員の守秘義務は、退職したあとも続きます。
正直に書くと、知ってしまったことで、その人を見る目が少し変わったこともありました。地元で窓口に立つというのは、そういうことも含みます。

理不尽な要求は、週に1回あるかどうか
頻度は、思われているほど多くない
市役所の窓口はクレームばかり、と思われているかもしれません。
私の感覚では、理不尽な要求は週に1回あるかどうかでした。ほとんどの人は、普通に手続きをして帰っていきます。
基本的には、問題なく対応できていました。
横柄な態度を取る人は、年配の方に多かった
ただ、理不尽な対応をされるときの相手には、偏りがありました。
私が窓口にいた3年間の印象では、横柄な態度を取る人は、年配の方に多かったです。
もちろん、年配の方がみんなそうだという話ではありません。あくまで、私が受けた印象です。
1年半くらいで「辞めたい」と思い始めた
それでも、窓口に立って1年半くらいで、辞めたいと思い始めました。
頻度は多くなくても、横柄な態度を取られることが続くと、少しずつ気持ちが削られていきます。
そのうち、この人たちのために働いて、頭を下げ続けるのが、ばかばかしく感じるようになりました。
窓口にいたときの「仕事をしていないと言われる側にいる」しんどさは、高卒で地方都市の市役所に9年勤めて辞めた話にも書いています。

それでも、窓口で身についたこと
顧客対応
窓口で身についたのは、顧客対応です。
「この人は、いまこういう心理かな」と俯瞰して見られるようになった
とくに大きかったのは、相手と向き合いながら、「この人はいま、こういう心理かな」と一歩引いて見られるようになったことです。
怒っている相手を前にしても、少し外側から状況を見られる。この感覚は、窓口の3年で身につきました。
市役所のあとに入ったWebコンサル会社では、営業として、お客さんへの初回のヒアリングから担当していました。相手の立場を外から見る力は、民間でも形を変えて使う場面があります。
窓口がしんどい公務員の人へ
・理不尽な対応の頻度が多くなくても、しんどくなるのはおかしくない
・公務員には異動がある。私も市民課のあと、会計課に移った
・窓口で身についた対応力は、職務経歴書にも書ける
・辞めるかどうかを決める前に、外で自分がどう評価されるかを確かめる
私の場合、辞めたいと思い始めてから実際に辞めるまでは、まだ何年もありました。窓口の経験を職務経歴書でどう書くかは公務員の職務経歴書に「書くことがない」と思ったときにやったことにまとめています。
まとめ
・市民課の窓口で3年、住民票や戸籍の発行を担当した
・理不尽な要求は週に1回あるかどうか。横柄な態度の人は年配の方に多い印象だった
・1年半くらいで、頭を下げ続けるのがばかばかしく感じるようになった
・仕事で知った個人情報は、辞めたいまも誰にも話せない
・相手の心理を俯瞰して見る力は、窓口で身についた

